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うちの坊は、藝大を目指して絶賛2浪中です。
浪人なんて当り前という異常な常識がまかり通る美術界の中で、坊の感覚もだんだんおかしくなって行き、最近では親である私も世間からズレておるのですがw、
先日坊が、1浪で藝大を諦めて地方の大学に行った同期のことを思い出して、
「あいつ才能があったのに、簡単に諦めて・・・」
などと残念そうに呟いていて、ふんふんと聞いていたんですけれど、
いや、親に1浪させてもらっただけでもありがたいよね。💦
立派な親御さんだよ。
うちの坊なんて、なにを当たり前のように多浪してるんだか。(´・_・`)
その同期の子は、1浪であきらめざるを得ない状況があったんだろうなぁと推察します。
あきらめる理由は様々だけれど、
中でも「親に反対されている」というのは、最多にして最大の壁。
親に美大行を反対されると、お金を出してもらえないという現実的なこともありますけど、
メンタルに来るというのが大きいですよね。
だいたい、予備校通いながらどの学生も少なからず心を病むので、
「自分には才能があるのかな?」って弱気になっているところに親の反対まで加わる中で、自分の意思を貫くってなかなか難しくなりますよね。
誰かに甘えたくても甘えられないのは、二十歳やそこらの子供にはとてもしんどいことでしょう。
それでも、あえて言います。
親に甘えちゃいけません。(´・_・`)
まあ、親は美大行を反対します。
中には賛成してくれる素晴らしい親もいるとは思いますけど、だいたいが反対します。笑
なので、親に反対された時にまずしなくちゃいけないのが、
早く大人になることですね。
親の心配を振り切り、
親のお金を使って大学に進むのなら、
せめて、できるだけ他の部分で親に面倒をかけないように、
精神だけは自立しなければ。
私が坊にやられて一番精神に来たのが、
自分が伸び悩み不安に陥ると、その不安をいちいち私にぶつけてきたことです。
「美大に行きたいという気持ちを分かって欲しい。」から始まって、
「ちっとも上達しない、苦しい。」
「本当に合格するのだろうか、不安だ。」
「自分には才能があるって、絶対に合格できるよって言って欲しい。」
ここまで親に期待しているのなら、それは甘えですよね。
母親である私に「大丈夫だよ」「上達しているよ」「好きなだけ浪人して挑戦して良いよ」って言って欲しかったのでしょうが、
そんなことまで親に期待してはいけない。
挙句に、親にお金を援助してもらった上に、
「苦しい苦しい、助けて!」
・・・・って泣いてすがるようなことは、
大人ならば、絶対にしちゃいけないんですね。(´・_・`)
苦しみは自分一人で受け止めなきゃいけない。
坊は自分の負の感情に耐えられないから私と感情を共有しようとしてきたのですが、これは私を本当に苦しめました。(今はだいぶマシになりました。)
何かにすがらなければ生きて行けない、そんな時期もあるのは百も承知です。
ですが、苦しみを乗り越えて覚悟を決めて、
あなたが大人になって、あなたが親を説得することです。
「いつか分かってくれるから」
って、信じて一人で戦うのです。
甘えを断ち切る覚悟が無いって言うのなら、そもそも浪人なんかしないことです。
自分だけでなく、家族も巻き込んで全員を不幸にしてしまいます。
自分の気持ちを分かって欲しい、特に親には。
その思いは分かりますが、
それの期待は、親を苦しめることになっちゃうんです。
親だったら、子供を苦しめるものから子供を守りたいって思いますよね。
私だって、坊があんまりにも甘えるものだから、
「こんなに苦しんでいる子を今年度も浪人させて、お金も出すの?」
・・・・って、2浪するとき悩みました。
子供が生き生きとして楽しそうに予備校に行っている姿を見たいですね。
そういう親の気持ちを考えたら、弱音なんて吐いている暇は無いんですよね。
ひたすら良い作品を楽しく作り続けて、
結果を出して、
親に安心して貰わなくてはいけない。
例え美大を反対されても、
一生をかけて分かってもらえたら良い、そんな気持ちで努力して欲しいですね。
美術系予備校には、様々な背景の子供たちがたくさんいます。
苦しい環境の人も、履いて捨てる程います。
そういう仲間たちの話も、すごく参考になるでしょう。
とても厳しいことを書いてしまいましたが、
美術大学を目指す子供たちが、強く生き抜くことを心より願います。