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かつらと高齢女性
私はデイサービスで働いています。(理学療法士です)
高齢になると、男も女も気になるのは毛髪の具合・・・・。
男性でも、薄くなっている部分に増毛パウダー?ですかね。
ふりかけてきて、職員が動揺することがあるんですけど(まともに地肌を見つめられなくなるw)、
女性のウイッグ。
あれも、結構ドギマギしますね~。
高齢者にウイッグは結構難易度が高いのかもしれないと、私はこっそり思っています。
なぜなら、芸能人以外で似合っている人を少なくとも私は見たことがない。(私が見たことが無いだけで、たくさんいるのでしょうけれど)
まず、高齢者は目が悪い場合が多い。
そして、注意力も散漫な場合が多い。
肩が痛いので、頭の後ろに手が回せなかったり、
合わせ鏡が出来なかったり。
なので、どうも自然なスタイリングにならないという・・・・。
ヅラがづれて騒ぎとなる
うちのデイサービスに通うAさんは、おしゃれな女性です。
デイサービスにはノーメークでいらっしゃる方も多いけれど、Aさんは化粧をしてくる。
ただ、目も悪く手も震えるのだろう、ちょっと眉毛がズレていることも度々あった。(無論、何と言って良いか分からないから黙ってるんですが・・・)
一人暮らしなので、指摘してくれる家族がいないのだ。
そんなAさんが、「今度、かつらを買おうかと思って。」と言ってきた。
最近、薄毛が気になって仕方が無いのだと。
まあ、確かに薄毛ではあるのですが、
しかし、うちの女性利用者さん、ほぼ薄毛ですからね。
そんなに気になるかな?とも思いましたが、まあ自由に作って楽しめば良いんじゃない?って思っていました。
で、数週間後、その「おしゃれウイッグ」を付けてデイサービスにいらしたんです。
みた瞬間、
「えっ?」
職員全員、心の中でクエスチョンマーク。笑
なんでだろう、すごい違和感がある。
髪の毛だけ、妙に浮いている??
それに、まるで洋服に合っていない。
不安になる私たち・・・。笑
しかも、なんか微妙にズレている。
胸の辺りがザワザワする。
「あ~!気になって仕方がない!直したい!」
って叫ぶ後輩を皆で叱りつけ、我々はモヤモヤしながらも、見ないふりをして耐え忍んだのだった。
年齢相応が一番・・・かも
それから数カ月後。
我々は、耐え忍んだ。笑
ところが、Aさんは体調を崩して入院してしまった。
幸いすぐに回復して、再び来所するようになったけれど、入院の間に少しやせたらしい。
それもあって、おしゃれに気を使うどころじゃなくなってしまい、かつらは外して元通りの薄毛のまま来られるようになった。
我々はAさんの回復を喜ぶとともに、かつらへの不安から解放されたことに安堵したのだった。
・・・・・つうかですね。
高齢になったら、薄毛が自然なので、
Aさんは怒るかもしれないけれど、
「かつらはない方が、自然で良いですよ」(言えないけれど)
って思ってしまいました。笑