親の立場からの美術大学17&読書感想2 恋する石膏像

こういう本を予備校で出して欲しい

坊1に「この本が欲しいから買って」とねだられたのは、1年くらい前だったと思います。

予備校の先輩が読んでいて、坊に「この本良いよ」って勧めてくれたらしい。

坊の予備校では、あんまり座学に重きを置いていない様子で、

石膏像のことをよく知ればデッサンもより楽しくなるのではないかと思っていた私は、

喜んでネットでポチッとしたのです。笑

この本は、題名の下に「つめたい石膏像とあつく語ろう」と書いてあります。

坊がよく予備校で描いてくるような27体の石膏について、どんな人物なのか、どんなキャラクターでどんな生涯だったかなどが書いてあって、素人でも楽しく読めます。

予備校の講師が講評でよく言いそうなポイントなども、詳しく書いてあります。

私など石膏デッサンを知らない素人は、「ああそうなんだ。」ってことばかり。

箸休めのコラムもあって、石膏像への知識が深まって楽しいです。

坊の予備校も、こういう本出せば良いのに。買うから。笑

初心者向け(らしい)

ところが、坊は一回読むともう興味を無くしたようで、無造作に机の上に置いたまま。

その後、1年ほど本棚の中で眠っていました。

まあ、浪人生は毎日6時間石膏像とプロレスしてるわけなので、

家に帰ったら石膏デッサンはもう食えん、他のことをするわって訳ですね。笑

そして1年後、受験を目の前にした坊は、なかなか石膏デッサンが上達せず日々苦戦中・・・・。

そんな時、ふと思い出して再び目にして取り出した本書・・・・。

そして言ったセリフ。

「え、なにこのこの石膏デッサン、下手だわ~」

1浪で「これ下手過ぎ」とか言ってるわw

例示されている石膏デッサンを指さしては、

「これも」「これも」

「俺の方が上手いわ~」

えっ、マジで?笑

私には上手いのか下手なのか分からないのだけれど・・・・。

石膏像と日々格闘している坊が言うのだから、そうなのかもね。

そもそも、坊が言うには、

「日本画の石膏デッサン」「油画科の石膏デッサン」「彫刻科の石膏デッサン」と、それぞれ「これでよし」とするものが違うらしいのですよ。

坊は初めは油画科に居たので、その癖を持ったまま彫刻科に行ったのですが、苦労したと言っていました。

彫刻科ではまた違う描き方があるらしいのです。

もちろん、鉛筆か木炭かということもあるのでしょうが、

石膏デッサンは、必ずしも見たままを描くものではないらしいのです。

特に彫刻科では、立体・奥行が重視されます。

奥行を重視するために、現実の見方もちょっと変えるのだと坊は言っていました。

その坊の目から見ると、

「なにこれ、俺の方が上手い」

に、なるらしいのです。

(いや、うちの坊がうぬぼれているだけかもしれないけど。笑)

あと、坊など毎日毎日石膏と格闘している浪人生にとっては、

この本に描かれてる内容はもうすでに血肉になっている様子なので、

「もう知っているから読まんよ」ってなるみたい。

なので、素人や初心者さん向けなのかもしれませんね。(*’▽’)

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